主催: 日本学術会議 「機械工学委員会,土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 自動車技術会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本計算数理工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本混相流学会, 日本材料学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 日本レオロジー学会, 農業農村工学会
剛体バネモデル(RBMS)を用いてフレーム付きRC壁部材の乾燥収縮ひび割れ解析を行った。コンクリートの乾燥収縮ひび割れを解析するため,従来のRBSMに乾燥収縮およびクリープの時間依存性を導入した手法を提案した。鉄筋は分布鉄筋とし,コンクリートとは完全付着として導入した。コンクリートの圧縮強度,引張強度,ヤング係数は,時間依存性を持つものとして導入した。解析結果は,実験のひび割れ発生位置,発生材齢,ひび割れ幅をおおむね再現し,本解析手法のひび割れ幅と位置の予測手法としての妥当性を確認した。モデルの要素寸法依存性の検討では,ひび割れ前の発生応力には依存性が確認されず,ひび割れ分布には依存性が確認された。本研究では鉄筋を完全付着としてモデル化しており,RBSMのバネの破壊が付着損失に相当する。従って要素寸法が小さくなると,バネの長さが付着損失区間長より短くなり,付着損失を十分に考慮できないため,ひび割れ分布に要素寸法依存性が生じたと考えられる。