主催: 日本学術会議 「機械工学委員会,土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 自動車技術会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本計算数理工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本混相流学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 農業農村工学会, 力学アカデミー
最近,社会基盤施設において老朽化に伴うさまざまな不具合が現れてきているため,しっかりした維持
管理やメンテナンスシステムの構築とその効率的な運用が求められており,供用期間中において災害などで損傷するリスクを考慮したライフサイクルマネジメント(Life Cycle Management : LCM)の考え方が重要となってきている.一方,山岳トンネルは長い耐久年数を必要とする社会基盤施設であり,今後の社会情勢を考えると現在の施設のライフサイクルコスト(Life Cycle Cost : LCC)の最適化を図っていかなければならず,経年劣化などとともに自然災害などによる損傷リスクを考慮してその保有性能を考えなければならない.
そこで本論文では,寒冷地(北海道)の道路トンネルを対象として予防保全を基本として供用期間中の
自然災害による損傷リスクを組み込んだトンネル覆工の劣化予測モデルを提案し,実際のトンネル点検データと北海道における地震発生リスクにより提案手法の有用性を示している.