主催: 日本学術会議 メカニクス・構造研究連絡委員会
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 土木学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本数値流体力学会, 日本造船学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 日本レオロジー学会, 農業土木学会, 無機マテリアル学会
p. 88
セラミックスのような成形体の乾燥は,成形された形状を維持したまま完全に水分を除去する必要があるため,加熱速度を大きくしても,早期に著しい速度の低下,乾燥収縮による反りやねじれなどの異常変形,割れの生成などの問題を生じるだけでなく,収縮を予測した成形体の精密設計が必要となる.本研究では,内部加熱効果を利用した成形体の精密急速乾燥の有効性を理論的に明らかにするとともに,セラミックスの急速乾燥をマイクロ波加熱のダイナミック制御により実現するための操作因子について検討を行った.その結果,平板に成形されたセラミックスの内部加熱乾燥は,内部応力生成を抑制する効果を有することを理論的に確認するとともに,内部加熱効果を有するマイクロ波加熱を間欠的にダイナミック制御することにより,乾燥促進が可能となることを明らかにした.