主催: 日本学術会議 メカニクス・構造研究連絡委員会
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 土木学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本数値流体力学会, 日本造船学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 日本レオロジー学会, 農業土木学会, 無機マテリアル学会
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非線形性の強い化学プロセスのシステム、操作方法、制御方法の設計法を構築することを目標に、どのような非線形ダイナミックスを観察し、データ・ベース化して行くかを論点に、複雑系プロセスとして、理論ではブラッセレータモデルを、実験では酢酸ビニルの乳化重合を取り上げて、バッチ操作、連続操作、周期操作による不安定性の違いを論じている。ブラッセレータモデルではバッチ操作で単振動のリミット・サイクルが現れるが、連続操作にするとその振動は減衰すること、流量の周期操作をするとリミット・サイクルの振動は減衰するが、周期操作の周波数の微小な振動は残ることを示した.乳化重合では連続操作でモノマー転化率がほぼ一定になった定常状態においてもラテックスの粒度分布が自励振動すること、平均滞留時間を周期的にスィッチする周期操作をするとモノマー転化率、粒度分布、反応温度が同期振動することを示した.