理論応用力学講演会 講演論文集
第51回理論応用力学講演会 講演論文集
会議情報

GS4-1 数値解析
エポキシ樹脂硬化にともなうひずみとクラック発生の数値解析による予測
福永 守高北 健太郎蒲生 正浩加納 重義山田 敏郎
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 93

詳細
抄録

エポキシ樹脂硬化反応中のクラック発生に関しては多くの実験的レポートが出されているが,数値解析によるものは少ない.数値解析では反応率,温度,応力,ひずみのすべてを同時に取り扱う必要がある.このような問題では連成マトリクスによる解析が必要であるが,そのような研究報告を見つけることはできなかった.実験では2つの金属円筒の間に,エポキシを満たした硬化反応を行った.硬化反応中の金属円筒外側の円周方向ひずみが測定された.反応率を求めるための実験も別に行って,重回帰分析により反応速度式を求めた.粘弾性の影響を加味するために,Prony級数展開された粘弾性パラメータを求めた.実験結果と解析結果を比較することにより,エポキシ樹脂は反応率0.267からゲル化を開始し,0.330でほぼ完全にゲル化することがわかった.完全にゲル化した時点で,エポキシ樹脂と金属円筒の間に完全接着条件を設定した.その結果,実験で測定された円周方向ひずみと解析結果のそれは見事に一致した.

著者関連情報
© 2001 日本学術会議メカニクス·構造研究連絡委員会
前の記事 次の記事
feedback
Top