抄録
本研究では,ダンス・ワークショップという集中的体験学習におけるグループによるダンス創作に着目し,そこに参加した生徒達の“学び”について考察した。方法はダンス・ワークショップに参加した生徒6名に対して半構造化インタビューを実施し,そのナラティブの内容を分析した。その結果,生徒達はグループでの創作活動によって,以下のような“学び”を得ていることが確認された。
1)自己と他者の「個性」を認識し尊重しあう
2)技術の優劣ではなく,「表現者」たりうる自分に気づく
3)各人が臆することなく個性を発揮し,自信を持って踊る
4)“現在(今)の自分”を受け容れる
5)他者を通して自分の感情や態度と向き合う