日本精神保健看護学会誌
Online ISSN : 2432-101X
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激しい拒絶を示す患者の看護に関する一考察
武井 麻子
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1992 年 1 巻 1 号 p. 28-34

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抄録

精神科治療においては最近さかんに議論されるようになってきたインフォムード・コンセントを徹底させることが困難な事例かおる。ある激しい拒絶的な患者を受け持った看護学生がスタッフの患者への対応を批判したことから、スタッフは看護方針の見直しを図ることになった。次に受け持った看護学生は同じ患者と良い関係を持つことができたが、患者が「どうしてもっと強くやってくれないのか。無理やりやられるのが好き」と語ったことから、一方的に見える患者-看護婦関係の患者側の問題が明らかになった。批判した学生も患者から拒絶され、患者の隠されたニードに気がつかなかったほどショックを受けていたのである。実習の場で学生が現場のやり方を告発することは、臨床の質を高める契機にもなるが、スタッフ側の問題だけでなく、患者の病理、学生の問題を指導者は掴んでおく必要がある。

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© 1992 一般社団法人日本精神保健看護学会
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