日本精神保健看護学会誌
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身体的拘束中の患者の看護を行う精神科看護師の葛藤 : 精神科臨床経験1~6年の看護師を対象として
柴田 真紀
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2009 年 18 巻 1 号 p. 61-69

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抄録

本研究の目的は、身体的拘束(以下、拘束)中の患者の看護を行う看護師が抱く葛藤および葛藤が生じている状況を明らかにし、必要なサポートについて考察することである。関東地方にある民間病院精神科(一施設)において、精神科臨床経験1〜6年の看護師5名を対象に半構成面接を行い、質的帰納的に分析した。その結果、葛藤と共にその時の状況、葛藤に伴う感情が語られ、"医師による拘束指示によって生じる看護師の葛藤""看護師間のコミュニケーション不足""拘束による患者の「安全」と「QOL低下」""患者に脅かされる体験と拘束""拘束することへの慣れ""看護師をサポートする場の不足"というテーマが抽出された。看護師は葛藤により様々な感情が引き起こされていたが、第三者への感情表現の場を作ることにより、自分の葛藤および葛藤が生じる背景でどのような状況が生じていたかを受け止めることが可能となり、より多面的に看護できることが示唆された。

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© 2009 一般社団法人日本精神保健看護学会
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