日本精神保健看護学会誌
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精神看護学実習における実習指導者の学習支援の構造
平上 久美子
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2014 年 23 巻 2 号 p. 1-11

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抄録

本研究の目的は,精神看護学実習で学習支援役割を担っている実習指導者に焦点化し,看護学生に対する学習支援の構造を明らかにすることである.質的帰納的方法を用い,精神科3病院で5年以上勤務し,実習指導者として学生にかかわる男女10名の看護師を対象とした.実習指導において印象に残っていることを中心に半構造化面接を行い,修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いて分析をした.その結果,実習指導者の学習支援は7カテゴリー,29概念から構成される,機能の違う3相の構造,つまり《学生との出あい》《精神障がい者へのバリアを乗り越えるサポート》《治療共同体に巻き込み主体的実践を支援する》《"治療的"患者-学生関係の深化を促す》《学習支援に区切りをつける》の5カテゴリーを含む"目標到達の支援プロセス"の相,《逸脱を防ぎ患者の世界へ誘う》を含む"学習軌道に導く"支援の相,《学生を脅かさない》を含む"実習の場全体を心理的にサポート"する相であった.本研究によって,指導者には学習支援モデルが,教員にとっては直接介入が困難な臨床との連携の仕方が,医療チームにとっては,実習を受け入れそれを治療に活かす構造が示唆された.

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© 2014 一般社団法人日本精神保健看護学会
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