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応用統計学
Vol. 44 (2015) No. 3 p. 121-143

記事言語:

http://doi.org/10.5023/jappstat.44.121

特集: マーケティング

企業が自社の情報を用いて自社顧客に関する情報を得ることは,企業活動を行う上で重要な課題のひとつである.その一例として,自社の顧客がどれほど競合他社を利用しているのかといった情報を得られることは,その後のプロモーションの策定などにあたって有用であると言える.そこで,本研究ではウェブで提供されているサービスに焦点を当て,消費者のインターネットへのアクセスログデータから計測したユーザ別アクセス・パターン情報について,新たにその「多様性」を定義した上で,ECサイト上での顧客行動との相関などの基礎的な性質を明らかにした.また,筆者らは自社および競合他社における閲覧,購買といった行動の予測を行い,多様性変数を用いた際に予測精度が改善することを確認した.さらに,このようなECサイトでの消費者の異質性を考慮するため,本研究においては多様性変数を投入しての消費者の自社サイトへの訪問間隔とその訪問ごとの購買の有無に関して,個人の変量効果を含む同時分布の推定を行った.通常このようなモデルは多重積分を含み解析が難しいが,本研究では積分段階的ラプラス近似法(integrated nested Laplace approximation: INLA)を用いることで,このような大規模なデータに関しても効率的な解析を実現した.

Copyright © 2015 応用統計学会

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