応用統計学
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MDL基準に基づく半順序対立仮説の検定法
星野 直人関 庸一
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1996 年 25 巻 1 号 p. 3-16

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抄録
一元配置分散分析では,水準間に何らかの半順序関係を前提として考えうる場合がある.この場合の従来法としては,Bartholomew(1961)の尤度比検定法がよく知られている.この検定法では前提とされた半順序方向への水準間の差の有無のみを判断する.しかし,毒性試験において,用量水準と対照群を比較して最大無影響量を決定する場合など,実際上はさらなる判断がしばしば要求される.
本論文では,反応レベルが同程度のいくつかの水準を1つのグループにまとめるグループ分けをモデルとみなすことで,半順序制約のある検定問題をモデル選択の問題として定式化する.この問題にモデル選択の基準として漸近一致性をもっMDL(Minimum Description Length)基準を用いることにより,有意差の有無のみでなくどの水準で反応レベルが変化するかということやその反応レベルの変化はどの程度であるかということに関する情報も得ることができる検定法を提案する.提案法の危険率は標本数に依存して自動的に設定することも可能であり,これを許容すれば検定統計量の分布を求める必要はない.また,検出力等の特性を従来の方法と比較することにより,提案法の有効性を示す.
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