第四紀研究
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論説
青森県上北平野で掘削された中期更新世後半以降のテフラ-土壌累積層の植物珪酸体群集に基づく環境変遷と段丘との対比
桑原 拓一郎
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2009 年 48 巻 6 号 p. 405-416

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抄録

青森県上北平野で掘削された中期更新世後半以降のテフラ-土壌累積層の植物珪酸体群集は,氷期-間氷期サイクルに対応する.ボーリングコア2本のテフラ-土壌累積層から得られた植物珪酸体群集に対して,タケ亜科珪酸体群集の出現率の変動に注目して,下位より群集帯A~Hを設定した.群集帯A, C, E, Hは,メダケ属珪酸体が優勢もしくはササ属珪酸体が劣勢であり,相対的な温暖期を示す.群集帯B, D, F, Gは,メダケ属珪酸体が劣勢もしくはササ属珪酸体が優勢であり,相対的な寒冷期を示す.群集帯A~Hは,112~115 kaの洞爺テフラの層準を基準にして海洋酸素同位体ステージ(MIS 1,2……)に当てはめると,MIS 1~9の時代に相当する.上北平野の七百~三本木段丘は,テフラとの層位関係から群集帯A~Hと対応する.群集帯A~Hと海洋酸素同位体ステージとの対応に基づくと,MIS 9以降の段丘群と考えられる.

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© 2009 日本第四紀学会
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