第四紀研究
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「テーマセッション(テフラ・年代測定)」特集号
十和田-八戸テフラの海域での放射性炭素年代に基づく融氷期の三陸沖における海洋レザバーの復元
池原 研大串 健一野田 篤檀原 徹山下 透
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2013 年 52 巻 4 号 p. 127-137

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抄録

テフラは陸域から,沿岸,浅海,深海,そして海溝域まで地質学的に同時に堆積するので,これらをつなぐよい鍵層である.海洋レザバー値を知ることは,海洋試料の放射性炭素年代値を暦年代値に較正し,陸域と海域間の地質学あるいは古環境イベントを対比するのに必須である.浮遊性有孔虫遺骸を用いた海域におけるテフラの放射性炭素年代値とそのテフラの陸域における年代値の比較は,テフラ降下時のその海域の海洋レザバー値を提供する.融氷期の三陸沖における地域レザバー値(ΔR)は,十和田─八戸テフラの海域(14.2 14C ky BP)と陸域(13.0 14C ky BP)の年代の比較から約830年と計算された.この値は現在の西部北西太平洋の地域レザバー値よりやや大きいが,より正確な復元にはより精度の高い陸域および海域の年代値の決定が必要である.

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© 2013 日本第四紀学会
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