第四紀研究
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「第四紀研究から防災・減災への多角的なアプローチ」 特集号
阿蘇カルデラ壁斜面における斜面崩壊の発生頻度
西山 賢一鳥井 真之横田 修一郎若月 強井上 弦中尾 賢一星出 和裕奥野 充
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2019 年 58 巻 2 号 p. 149-162

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抄録

阿蘇カルデラを構成する急崖直下に広がる沖積錐には,安山岩・溶結凝灰岩・テフラ層のブロックなどを含む淘汰不良の堆積物が分布している.これらの堆積物の堆積時期を検討するため,5地区において,炭質物3点と古土壌4点のAMS 14C年代を測定した.その結果,過去約2.6万年前まで遡る年代値が得られた.これらの14C年代値とテフラから,この5地点では過去約2.6万年間に,崩壊起源の土砂堆積イベントが少なくとも15回程度あったことが推定された.阿蘇カルデラの急崖では,過去2.6万年において,およそ103年に1回のオーダーで,豪雨または強い地震動,あるいは両者の組み合わせを誘因とする崩壊堆積物が供給されてきたと推定できる.

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© 2019 日本第四紀学会
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