第四紀研究
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邑知潟平野北西縁のリニアメントと断層
片川 秀基大村 一夫中村 俊夫
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1995 年 34 巻 1 号 p. 9-18

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抄録

邑知潟平野北西縁の羽咋市宿屋付近においてボーリング調査を実施し,リニアメントと断層について,次のことが判明した.
1.邑知潟平野北西縁の地下において,新第三紀層に花崗岩が衝上する断層が伏在する.この断層は上載層の第四紀層を切っていない.第四紀層の下部に挾在する腐植土層の加速器質量分析法による14C年代値は≥56,200年BP(NUTA-230)である.
2.邑知潟平野北西縁の眉丈山塊南東斜面中腹のリニアメントには,断層の存在を示唆する証拠は見出せなかった.滝礫岩層と花歯岩との岩質や地下水分布に起因して進行し,差別的な浸食の結果として形成された組織地形であると考えられる.

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