第四紀研究
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14Cキャリブレーション年代域の拡大
北川 浩之
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1995 年 34 巻 3 号 p. 185-190

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抄録

14Cキャリブレーションの最終氷期への拡大は,最終氷期-後氷期の地球規模の環境変動を理解するうえで,またおのおのの年代測定方法に及ぼす要因を検討するうえで重要である.過去9,200年間については,樹木年輪の14C濃度の経年変化から14Cキャリブレーションが明らかにされている(例えば,Stuiver et al., 1986).最近,サンゴ化石のウラン系列年代と14C年代の比較,また年縞堆積物に含まれている陸上生物遺体の14C年代測定から,14Cキャリブレーションの年代域の拡大を目的とした研究が進行している.しかし,これらの異なる方法を用いて推定された14Cキャリブレーションは一致していない.サンゴ化石のウラン系列年代と14C年代の比較にもとづいて作成されてきた最終氷期の14C年代-暦年代変換プログラム(Stuiver and Reimer, 1993)は暫定的な要素があり,他の方法で推定された14Cキャリブレーションを加味して再考する必要性(ca. 10,500yrs cal BP以降)があると考えられる.

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