第四紀研究
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第四紀研究におけるK-Ar法の過去・現在・未来
板谷 徹丸岡田 利典
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1995 年 34 巻 3 号 p. 249-259

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抄録

カリウム-アルゴン(40K-40Ar)年代測定法が世に登場したのは1955年であった.放射性核種40Kの半減期が約13億年と長いことから,この手法の若い地質時代への適用には微量放射起源アルゴンの定量分析技術に格段の発展が待たれた.しかしながら,その10年後にはすでに第四紀に相当する年代にまで適用された.それは人類考古学の時代領域まで突入するものであったが,1969年に,この手法の伝統的な測定法に致命的とも思われる欠陥が存在することが示された.そのような状況下でも,アルゴン分析技術の進歩とともに,若い地質試料への挑戦が試みられてきている.
本小論は,第四紀研究におけるK-Ar年代測定法に焦点をあて,若い地質学試料の代表的年代測定例を紹介し,実際に若い火山岩試料の年代測定を経験してきた過程で,著者らが理解してきた問題点を指摘し,将来どうすれば精度および確度の高い年代測定が可能になるかについての意見を述べている.

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