第四紀研究
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日本海隠岐堆コアの加速器質量分析(AMS)法による14C年代
大場 忠道村山 雅史松本 英二中村 俊夫
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1995 年 34 巻 4 号 p. 289-296

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抄録

日本海隠岐堆の2本のピストン・コアについて,8層準で加速器質量分析計(Accelerator Mass Spectrometer, AMS)による14C年代値が得られた.今回の測定では,試料としてコアに含まれる浮遊性有孔虫の一種(Globigerina umbilicata)の殻だけを用いた.その結果,AMS法による年代値は,従来の方法(堆積物に酸を加えて発生した二酸化炭素を回収して14C年代を測定した手法)より,最終氷期最寒期において約4,500年も若い年代を与えた.その差が生じた原因は,最終氷期最寒期に日本海の堆積物に,おそらく風成塵起源のdead carbonを炭酸塩含有量の約40%も含んでいたためと考えられる.AMS法による新たな14C年代値に従うと,日本海表層水が最も低塩分化した時代は約1.5万年前である.

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