第四紀研究
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中部日本における中期更新世の指標テフラ
斉藤 尚人クリスタル・アッシュ(大町APm,BP)研究会
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1996 年 35 巻 4 号 p. 339-345

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抄録

近年,関東甲信越一帯の多くの露頭で,中期更新世の指標テフラである“大町APmテフラ群ならびにAPmテフラに類似した層相を示すテフラ群”が識別されるようになってきた.いずれも北アルプスの焼岳周辺が給源と推定されており,石英・黒雲母・斜長石・角閃石・鉄鉱物・ジルコンを斑晶鉱物として含むテフラである.これらのテフラの対比をおこなうことは,中部地方とその周辺地域の古環境,火山活動史や構造・地形発達史などを解明する上で重要である.
本稿では,“大町APmテフラ群ならびにAPmテフラに類似した層相を示すテフラ群”の層序的位置関係を検討し,これらのテフラを含む各地の中部更新統の対比について論じる.

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