第四紀研究
Online ISSN : 1881-8129
Print ISSN : 0418-2642
ISSN-L : 0418-2642
試錐資料からみた神戸・阪神間地域の地下地質
三田村 宗樹竹村 恵二北田 奈緒子斎藤 礼子
著者情報
ジャーナル フリー

2000 年 39 巻 4 号 p. 319-330

詳細
抄録

本地域の旧自然海岸沿いで掘削された深層ボーリングの比較から,摩耶埠頭付近より東側では,第四系に挾まれる各海成粘土層の分布深度はほぼ類似しているが,神戸港より西側の長田付近の海成粘土層の分布深度は,全体として浅くなり,和田岬断層・摩耶断層を境に相対的に隆起傾向にあることがわかった.Ma3~Ma6層準の海成層は,低地部の地下に広く分布し,断層で境された基盤山地の近くまで及ぶ.その上位の層準は,山麓部に近づくほど粗粒化し,背後山地の上昇傾向による粗粒砕屑岩物供給量の増加を示唆するとみられる.
浅層ボーリングの資料をもとにした上部更新統以上の岩相の特徴から,神戸・阪神地域の低地部を,武庫川地区(Ma12・Ma13層が広く分布し,大阪平野の標準的な岩相と類似する),東灘地区・中央地区(基盤山地が存在し,粗粒堆積物が卓越する),長田~和田地区(更新統からなる丘陵地の南に位置し,低地の表層に軟質な粘土・シルト層が広く分布する)の4つに区分した.

著者関連情報
© 日本第四紀学会
前の記事 次の記事
feedback
Top