第四紀研究
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日高山脈エサオマントッタベツ川流域の堆積物中から発見された木材遺体の樹種と14C年代
澤柿 教伸平川 一臣岩崎 正吾
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2005 年 44 巻 2 号 p. 117-125

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抄録
日高山脈北部のエサオマントッタベツ川において,最終氷期後期の氷河最拡大を示すターミナルモレーン付近の支沢の堆積物中に,木材遺体が埋没しているのを発見した.埋木片は,マツ属単維管束亜属の1種(Pinus subgen. Haploxylon sp.)であると同定され,14C年代測定の結果,12.3cal kaが得られた.この年代は,晩氷期の一時的な寒冷期(新ドリアス期)に相当し,北海道の平野部においてグイマツとハイマツが高率に出現する剣淵亜氷期に相当する.埋木片を採取した堆積物は,氷河底ティルの可能性が考えられるダイアミクトンを覆って押出し状に堆積しており,斜面崩壊堆積物に取り込まれながら,採取地点まで流下したものであると考えられる.本資料の樹種同定結果と年代値は,晩氷期~後氷期の温暖化傾向にある時期の一時的な寒冷期における山地植生や山地斜面の発達史を考える上で,有用な資料となることが期待される.
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