視覚障害リハビリテーション研究発表大会プログラム・抄録集
第21回視覚障害リハビリテーション研究発表大会
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ポスター発表
ロービジョン児童生徒の白黒反転に対するニーズ調査
拡大教科書に白黒反転を望む児童生徒の実態
*中野 泰志新井 哲也大島 研介吉野 中花井 利徳草野 勉
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p. 121

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抄録
【目的】
 2008年に教科書バリアフリー法が施行されて以降、拡大教科書の発行実績が増加し、2012年には小中学校のすべての教科書の拡大版が出版される予定である。拡大教科書が普及するにつれ、様々なニーズが寄せられるようになった。その中の一つに、白黒反転があるが、どの程度のニーズがあるのか、また、どのような児童生徒が希望しているのかは明らかになっていない。そこで、本研究では、拡大教科書のユーザを対象に、白黒反転のニーズの実態を調査した。

【方法】
 拡大教科書を利用している児童生徒(小中学生)を特定するために、全国の都道府県教育委員会及び盲学校を対象に、第1次調査を実施した。第1次調査に基づき、市町村教育委員会と盲学校を介して、インフォームドコンセントを求めた上で、郵送方式のアンケート調査を児童生徒の担任の教員に配布した。アンケートでは、視力等の視機能、まぶしさ等の見え方、拡大教科書の利用状況、そして、白黒反転の好み等について調査した。なお、本研究は、「慶應義塾総合研究推進機構研究倫理委員会」で研究計画等について倫理的な問題がないかどうか審査を受けた上で実施した。

【結果】
 第1次調査の結果、2011年度に拡大教科書を利用している児童生徒は1187人であることがわかった。第2次調査では、1187人中、897人(盲学校182人、弱視学級187人、通常学級528人)から有効回答が得られた(回収率75.6%)。拡大教科書を利用しているロービジョンの児童生徒の中で、まぶしさを感じているケースは全体の38.1%(盲学校78人、弱視学級62人、通常学級202人)であることがわかった。また、白黒反転のニーズを調査したところ、白黒反転を希望する児童生徒は253人(盲学校67人、弱視学級65人、通常学級121人)で全体の28.2%であることがわかった。
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© 2012 視覚障害リハビリテーション協会
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