日本文化人類学会研究大会発表要旨集
Online ISSN : 2189-7964
ISSN-L : 2189-7964
日本文化人類学会第43回研究大会
セッションID: B-6
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【分科会】 もの、動き、アッサンブラージュ ―人間中心主義を超えて―
身体と「モノ」の詩の風景
山口 恵里子
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抄録

英国の現代作家リチャード・ロングは、歩くことによって作品を生み出してきた。石や木によるサークルや線の彫刻は彼が歩いた跡でもあり、実践的な作品でありつつ、目に見えない運動や時間を含んだ暗示的で詩的なものでもある。またその作品は一時的なものでもある。それは、歩く身体がロングの作品を生み出したように、作品もまた可傷的であり非永続的であるからだ。ロングが「モノ」と身体によって現す風景は、実践、詩的なるもの、抽象的なフォルムが接する場である。この風景からみえてくる人類学の営みを追ってみたい。

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