2016 年 14 巻 p. 27-32
東日本大震災では、津波激甚被害だけでなく原子力発電所事故に伴う広域避難という現象を生み出した。直後の避難に伴う混乱は、その情報による混乱と捉えることができるが、実はその後の避難生活に対しても長期的・間接的に影響を及ぼしている。
本稿では、被災から1年後の避難生活実態を質問紙調査した結果を用いて、現在の住居、仕事、災害による家計の状況の分析部分をとりまとめた。その結果。広域避難における場所の選択に対しては、リスク情報に対する認識の確度が関係していること、雇用に関する困難性が存在すること、家計においてさまざまな出費があり、特に復興過程における情報取得や手続きの費用が生まれていること、などが明らかになった。