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ある企業の社員が集まる2ちゃんねるのスレッド7年分のログを対象に、社員の意見や感情を吸い上げる一手法として、現実の会社施策や労働組合に対してインターネット上での匿名掲示板における発言にどのように現れているかについて、定量的な分析を中心に論じる。その結果、賃金・手当といった金銭的報酬よりも労働政策や狭義の労働条件に関心があり発言数が多いこと、会社だけではなく社長や労働組合に対する言及が多く見られた。こうした発言は現実社会での社員の発言よりも踏み込んだ、より本音に近いものであった。