日本音響学会誌
Online ISSN : 2432-2040
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水平伝搬音波の伝搬時間計測による黒潮海域の音速鉛直分布の推定法
蜂屋 弘之大槻 茂雄奥島 基良
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1988 年 44 巻 5 号 p. 377-381

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抄録

黒潮の流軸の変動は、気象・漁業に大きな影響を与え、その長期連続観測が望まれている。本論文では、この黒潮の状況を広域に高精度で連続観測する新しい計測法を提案し検討を行っている。本方法は、黒潮海域の音速鉛直分布を、場所に依存する係数を含む深度の関数として近似表現し、25km隔てて設置した送受波器アレー間を伝搬する水平伝搬音波の上方伝搬波と下方伝搬波の伝搬時間差から、音速近似式中の係数を反復逆演算により求め、その海域の詳細な音速鉛直分布を推定するものである。誤差のある伝搬時間差測定から音速鉛直分布を推定する計算機シミュレーションを行ったところ、黒潮海域の音速鉛直分布を十分な精度で推定することができた。

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© 1988 一般社団法人 日本音響学会
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