日本音響学会誌
Online ISSN : 2432-2040
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高次のラジアルモードとの結合も考慮に入れた圧電磁器短円柱/円板振動子(直径≳軸長)の結合振動特性の検討
岡崎 英次清水 洋
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1989 年 45 巻 5 号 p. 385-390

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抄録

短円柱/円板圧電振動子(直径&gsim;軸長)では、軸方向の基本縦振動モードと高次のラジアルモードが結合するため、振動子の共振周波数と電気機械結合係数が大きく寸法比(軸長/直径)に依存する。本論文ではこの特性を、横効果と縦効果の結合係数の比|k_<31>/k_<33>|が極めて小さいPbTiO_3系圧電磁器及び|k_<31>/k_<33>|&sime;0.5のPb(Zr,Ti)O_3系圧電磁器をもちいた短円柱/円板振動子について、高次のラジラルモードも考慮した等価結合回路による計算と実験により調べた。計算値は実験結果をほぼ説明でき、PbTiO_3系とPb(Zr,Ti)O_3系の特性の差異、及びPbTiO_3系では細棒の縦効果縦振動子に近い結合係数を持ち、かつ単一共振特性を示す寸法比があることが分かった。

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© 1989 一般社団法人 日本音響学会
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