トンネル坑口付近における道路交通騒音予測について考察し、1)トンネル内の車群による影響は坑口に適当な指向性点音源を設置するのと等価であること、2)明り部ついては最近隣音源と線音源からなる高木らのモデルが有効であること、を示し、L_<50>及びL_<eq>に対する簡便な予測計算式を見出した。これより、トンネルが固い反射性の壁面からなる場合には、道路直近よりも道路からある程度離れた坑口から45゜の方向及びその周辺において坑口音による騒音レベルのかなりの増加が懸念されることを指摘した。一方、トンネル壁面をある程度吸音性にすれば、明り部のみからなる無限長道路に比し、坑口周辺の騒音レベルを低減でき、騒音対策上有効に機能することを示した。