日本音響学会誌
Online ISSN : 2432-2040
Print ISSN : 0369-4232
Kirchhoffの境界積分方程式に基づく音響信号の空間的分離の研究 : 超接話マイクロホン・システムとしての最適特性の探求
伊達 玄今井 恒治
著者情報
ジャーナル フリー

1991 年 47 巻 8 号 p. 554-564

詳細
抄録

Kirchhoffによる音場の積分方程式表現に着目して考察されたマルチ・マイクロホン・システムにおいて、境界面に配置された受音素子対の感度を変化することにより、感度が距離によって変わる超接話マイクロホンが得られる方法を提案した。初めにその理由を定性的に説明し、二三の特性を例示した。次いで、最適特性を表す目的関数を吟味し、使用時に接話マイクロホンと口への距離が変化しても感度の変化が少なく、一方遠距離点の代表として横方向無限遠方における感度が小であるような特性を望ましいものとして選んだ。正20面体と8面体について、境界面配置の受音素子対をグループ化し、グループごとに感度を変化させて計算機シミュレーションした結果、空間的に微分特性を与える感度配置が好ましいこと、更に境界面受音素子出力を信号処理する際に、スケーリング因子を導入することによって良好な特性が得られることが分かった。

著者関連情報
© 1991 一般社団法人 日本音響学会
前の記事 次の記事
feedback
Top