合成開口ソーナは送受波器が一直線を進む理想的な状態であれば高い映像分解能となるが,船舶等の動揺の影響で進路が乱れる場合,その能力を発揮できない。そのため,波浪の影響を受ける船舶や潜水機等で合成開口ソーナの使用は難しく,実用上の障害となっている。そこで,動揺が合成開口ソーナに与える影響を数値的に明らかにし,将来的に動揺補正をより効果的に行う準備として,周期的な動揺が合成開口ソーナに与える影響をシミュレーションにより解析した。その結果,合成開口ソーナの分解能は振幅だけではなく周期にも大きく左右されることが判明した。