日本音響学会誌
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音響異方性を有する圧延鋼板におけるフェルマーの原理による探傷屈折角の算定
羽田野 甫吉島 一平
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2008 年 64 巻 7 号 p. 389-396

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抄録

筆者らは先に,音響異方性を考慮した差分法プログラムを開発して,TMCP圧延鋼板の超音波斜角探傷における超音波挙動を,コンピュータ.シミュレーションにより再現した。このシミュレーションを併用しながらフェルマーの原理に遡った考察を行い,音響異方性を有する試験体における探傷屈折角を,実測可能なエネルギー束の速度から直接推定できる計算式を導出した。本報では,音響異方性を有する試験体の横波(SV波)斜角探傷のために,この計算式に基づいた探傷屈折角のその場算定方法を提案した。種々のTMCP圧延鋼板製の試験体に適用し,その妥当性を検討した。強い音響異方性を有する圧延鋼板においても高精度で探傷屈折角を算定し,また所与の探傷屈折角を得るための公称屈折角を選定することが可能になった。

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© 2008 一般社団法人 日本音響学会
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