日本音響学会誌
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アクセント結合規則を利用した統計的手法に基づく連続音声のアクセント型自動ラベリング
鈴木 和博山本 麻実趙 國山下 洋一
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2010 年 66 巻 10 号 p. 487-496

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抄録

発話内容が既知の自由発声音声に対して,アクセント句境界がすでに決定されている条件のもとで,アクセント型を推定する手法について述べる。これまでに知られているアクセント結合に関する先見知識と統計的手法を用いてアクセント型を推定する。アクセント結合規則に基づいてアクセント型候補を生成する手法と言語情報から予測されたアクセント型を素性として用いる手法を提案し,自由発話音声に対して評価を行った。アクセント型候補を生成する手法では,アクセント型精度で48.4%,モーラごとのトーン高低の精度で79.4%の推定精度となった。予測されたアクセント型を用いる手法では,アクセント型精度で58.8%,トーン高低の精度で82.6%の推定精度が得られ,アクセント結合規則を利用することにより,言語情報だけによる推定と比較して5.3%高いアクセント型精度が得られた。

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© 2010 一般社団法人 日本音響学会
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