日本音響学会誌
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高域及び低域通過雑音による水平面音像定位
森川 大輔平原 達也
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68 巻 (2012) 4 号 p. 171-179

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抄録

本論文では,高域及び低域通過雑音を用いて実音源の水平面音像定位実験を頭部静止条件で行い,高域及び低域通過雑音の遮断周波数f_cと音像定位正答率の関係を明らかにすると共に,それらと被験者の最小可聴値との関係を論じる。14名の被験者が白色雑音とローパスフィルタ(f_c:0.5,1,2,4,8kHz),ハイパスフィルタ(f_c:2,4,8,12,16kHz)を通した白色雑音についてそれぞれ水平面12方向の30°間隔での音像定位実験を行った。また,各被験者について0.125〜18kHzの最小可聴値を測定した。その結果,全帯域に渡って聴力損失の少ない20歳台の被験者グループでも,高い遮断周波数のハイパスフィルタを通した高域通過雑音と低い遮断周波数のローパスフィルタを通した低域通過雑音の水平面音像定位は困難で,12kHz以上だけ又は2kHz以下だけの周波数成分を含む刺激音の音像定位正答率は90%以下であることが分かった。また,被験者の16kHzの最小可聴値と高域通過雑音の音像定位正答率には負の相関があった。

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© 2012 一般社団法人 日本音響学会
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