日本音響学会誌
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日英母語話者による英語弱化母音の音響・調音特徴 : X線マイクロビームデータベースに基づく分析
波多野 博顕北村 達也
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2014 年 70 巻 3 号 p. 106-113

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抄録

英語弱化母音/〓/の音響・調音特徴の記述と日英母語話者による相違の解明を目的として,英語母音/〓,〓,〓,〓/を対象に定量的分析を行った。分析にはX線マイクロビームデータベースを用い,"X-ray microbeam speech production database"から英語話者16名,その日本語版から日本語話者9名を選出した。各母音は単語発話より抽出し,持続時間,第1・第2フォルマント周波数,舌ペレット位置を計測した。結果を以下にまとめる。1)両母語話者とも/〓/の持続時間は/〓,〓/よりも短い。2)/〓/において,英語母語話者では舌の上下・前後方向に中舌化するが,日本語母語話者では上下方向のみである。3)英語母語話者のみ/〓/が後続子音へ調音同化するが,これは日英の音韻的な母音カテゴリに起因する。

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© 2014 一般社団法人 日本音響学会
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