日本音響学会誌
Online ISSN : 2432-2040
Print ISSN : 0369-4232
エッジ音発生における音波帰還に関する検討
倉澤 英夫飯尾 昭一郎森田 哲矢片山 雄介羽田 喜昭池田 敏彦
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2015 年 71 巻 9 号 p. 447-454

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抄録

2次元噴流中にくさび状物体を置いたとき生じるエッジ音の発生,維持のメカニズムは,次の二つの要素からなるFeedback loop説が一般的である。一つは噴流出口近くのせん断層中に生じるじょう乱の下流方向への渦状流れへの成長,もう一つはその渦とエッジとの干渉により生じる音波の上流への帰還による噴流出口でのじょう乱への影響である。下流方向への渦形成に関する研究は測定のし易さから今まで数多くあるが,上流方向への音波帰還の必要性については,従来,確たるデータを持って検証されたとは言い難い。そこで本論文では,音波帰還経路と見なし得る位置に,遮へい材として音波透過性の良い材料と悪い材料をそれぞれ設置する方法で,音波帰還の必要性の有無を検証した。更に,エッジ上に双極子音源を置くことにより,理論的に音波帰還経路を導くと共に,噴流出口端での音波帰還による影響の大きさを見積もった。

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© 2015 一般社団法人 日本音響学会
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