抄録
新事業を行う中で事業目的と環境に適応した経営を行う必要がある。その際に密接に係わってくるのが、競争優位をめざす経営を実現するための情報戦略である。経営では情報戦略を統合的に考えて目的までの道筋を見据えなければならないが、それだけで利益に繋がるわけではない。目的達成までには色々な複数の条件を満たさなければならない。今回は情報戦略の一つとして、複数の条件の一つでもある個人や組織のニーズを的確につかみ需要の増加と新たな市場開発を図るマーケティングに着目した。一般的に言われているマーケティングとは、満足させる交換を創造するための、アイデア・製品・サービスのコンセプト、価格、プロモーション、流通を計画し、実行するプロセスであるといわれている。起業実践を通じて得られた「本来のマーケティング」と「実際のマーケティング」との差異などに着目して、医療領域を例として産業創成における情報戦略に関して検討する。