経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
2019年秋季全国研究発表大会
セッションID: 1P1-5
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予稿原稿
明治初期の社会が求めた知識の多角的な価値に関する考察
― お雇い外国人の明細書を用いた実証研究 ―
*白石 梨紗大江 秋津
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抄録

明治初期、海外の最先端技術や学問、制度を取り込んで日本を近代化するために、多数のお雇い外国人が任用された。彼らは、官公庁だけでなく民間でも活躍した。本研究は、明治政府が総合的に重視した知識が、産業や企業ごとに異なる価値を持っていたことを実証する。分析では、明治7年から9年の『公私傭入外国人明細書』のデータにより、お雇い外国人全体と、雇用主、産業別、お雇い外国人の国籍毎に分類して、多変量解析を行った。その結果、企業は経営・英語学・商法を重視し、海運業では製鉄が重視されていた。明治維新後の日本の発展を支えた知識の源泉と、当時の人々が高い意識を持って、知識を取捨選択し、取り込んでいたことを実証した。

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© 2019 一般社団法人経営情報学会
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