電気自動車産業における新たなビジネスモデルとその構築背景に関する考察

抄録

　自動車産業が電動化に進むうえで必要とされるのは、従来の自動車関連技術のみならず電気電子系技術も同様である。CASE時代を迎えた自動車産業ではこれら産業間で緩やかな融合が進んでおり、それは企業連携、提携という形に留まらず、両産業間の技術技能、人材など異質な要素が統合していくことが求められる。同時にそれは、ベンチャー、スタートアップ企業としても顕在化しており、明らかに従来とは異なる自動車産業のプレイヤーが誕生している。本稿ではこれらEV産業への新規参入を果たした新興企業が採るビジネスモデルと、その参入を可能にした背景について考察を加える。