看護教育学研究
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看護学実習における教員のロールモデル行動に関する研究
本郷 久美子舟島 なをみ杉森 みど里
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1999 年 8 巻 1 号 p. 15-28

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抄録

本研究は、看護学実習における教員のロールモデル行動の質とそれに関係する教員側の因子を探索し、質の高いロールモデル行動を示す教員の特性について考察することを目的とした。全国の看護系大学・短期大学、看護専門学校に勤務する教員1350名を対象に、郵送法による質問紙調査を行った。測定用具は1)日本語版Role Model Behaviors in the Clinical Setting教員用【RMBCS-JT】、2)看護の価値づけ自己評価尺度【PNB-J】、3)患者特性に基づくケアの自己評価尺度【SES of NP】、4)ロールモデル行動に関わる教員の背景に関する質問紙【特性調査紙】を用いてデータ収集を行い、有効回答725を分析した。その結果、わが国の教員は、ロールモデル行動全項目(28項目)のうち、9項目を高く評価し、一方、7項目を低く評価していた。又、ロールモデル行動の質に関係する教員の特性は、職位、教員養成講習受講状況、実習担当科目と臨床経験の一致の有無、一般学歴、所属する学校の種類、実習担当時間数、学会所属の有無、大学・大学院在籍の有無、研究指導者の有無、看護に対する価値づけ、看護実践の質の合計11因子であった。このうち特に看護実践の質は、学生の受け持ったクライエントへの看護の質を保証する倫理的配慮という視点から教員にとって必要不可欠であるが、教員は低く評価しており、看護学実習の向上を目指してこれが何に起因する問題であるか明らかにする必要が示唆された。

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© 1999 日本看護教育学学会
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