システム農学
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研究論文
食卓構造の可視化と特性に関する研究
伊藤 雅之鈴木 充夫
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2010 年 26 巻 3 号 p. 93-103

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抄録

本研究は、家庭における食料消費の重要な段階である喫食段階に着目して、メニューから構成される食卓構造を分析しようとするものである。食卓に関するデータベースである食MAPを用いて家庭での夕食を対象としてメニューの出現頻度をみたところ飲料とご飯類はほぼ毎回登場していた。モニターにおける1年間をとおしてみた出現頻度の多いメニュー(多頻度出現メニュー)と食卓に同時に出現する頻度の多いメニューペア(多頻度同時出現メニューペア)を抽出した後、メニューペアマトリクスを作成した。これに基づき多頻度出現メニュー数6以上を示した84モニターについて、食卓グラフを作成することによってメニュー出現実態を可視化することができた。食卓グラフの土台となっているプロットエリアを領域分割してメッシュごとに数値データを計測しこれを用いてモニターを2タイプにカテゴリー化し、数量化Ⅱ類分析によって食卓グラフが食卓動機と関連していることを観察した。これにより食卓グラフは食卓動機により影響をうける食卓構造と関連のあることを確認した。食卓グラフと家族プロフィール等との関連をみたところ、主人の出身地が関連しているのではないかと推察された。

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© 2010 システム農学会
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