システム農学
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システム農学の役割と今後の方向性
広岡 博之
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2015 年 31 巻 4 号 p. 127-132

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抄録

わが国のシステム農学会は1984年4月に設立し、学会誌である「システム農学」は、農業システムに関する広範な専門分野とさまざまな対象を扱う研究の場として1984 年9 月に創刊号が出版された。特に、システム農学会と「システム農学」は当初から農学における学際研究の必要性を強調し、社会・人文科学と自然科学の研究手法の統合を目指すことを目的としていた。本稿では、利用できるデータの違いと研究方法の相違によって社会・人文科学と自然科学における異なる4 つの研究スタイルを特定し、システム農学ではこれら4 つの研究スタイルをすべて受け入れる必要のあることを指摘した。さらに、本稿ではシステム農学のフレームワークと役割について議論し、ライフサイエンスにおけるシステムバイオロジーを例としてシステム農学の新しい方向性を示すことを試みた。

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© 2015 システム農学会
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