日本テレワーク学会誌
Online ISSN : 2433-1945
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現役時代に蓄積した企業内教育を基盤とした高齢者テレワーク実践企業の活動事例(<特集>教育・人材育成とテレワーク)
谷川 賢城
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2011 年 9 巻 1 号 p. 39-42

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抄録

常識的な人生設計は、教育機関で基礎教育を受け、就職後に企業等の勤務先で人材育成(OJT,OFF-JT)を受け、業務に従事し、定年などを機会にそれを離れ、趣味に興じたりするものであった。一方、高齢者の中には、企業内で受けた教育や体験による知識習得成果を生かし、何かにチャレンジしてみたいと思う者も多く存在するだろう。本稿ではその事例として、初老の人材による企業設立および運営についての報告を行う。事例対象企業は、既に大手企業において基本的なICTリテラシーおよび、営業、SE、企画、経理、製造、品質、サービス、開発など様々な専門性のあるスキル、およびビジネスノウハウを蓄積しながら定年退職した高齢者人材を、テレワークを活用して、人材が地域に分散する壁を乗り越え運営する高齢者企業である。本事例は、今後の高齢化社会にとって「企業内人材育成を活用した高齢者によるテレワークビジネス」が興隆する可能性を示唆する。

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© 2011 日本テレワーク学会
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