この論文では日本鳥類目録改訂第5版(OSJ 1974. 日本鳥学会 1974)が出版されてから後に,標識調査により初めて日本から記録され,日本鳥類目録改訂第6版に掲載すべきであるナンヨウショウビンHalcyon chloris,クロウタドリTurdus merula,キタヤナギムシクイPhylloscopus trochilus,モリムシクイPhylloscopus sibilatrix,およびカラフトムジセッカPhylloscopus schwarziの5種について,標識放鳥記録と分布,亜種の検討を含み考察した.多型種であるナンヨウショウビン,クロウタドリ,キタヤナギムシクイの3種の亜種は,それぞれ,Halcyon chloris collaris, Turdus merula mandarinus, Phylloscopus trochilus yakutensis>であると考えられた.