行動経済学
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第4回大会プロシーディングス
世界観とタフ·ラブ
窪田 康平ホリオカ チャールズ ユウジ亀坂 安紀子大垣 昌夫大竹 文雄
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2010 年 3 巻 p. 235-238

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抄録

この予稿は,アメリカと日本の文化差が親の子に対する態度へ与える影響について,サーベイ·データを使用した分析結果を紹介するものである.これらのデータは大阪大学によって収集されたものであり,世界観や宗教,親の行動に関する仮想質問,社会経済的変数に関する質問を含んでいる.データによれば,アメリカの親は,日本の親に比べて幼い子供たちに対して厳しい態度を取る傾向がある.我々の実証結果によれば,世界観に関するいくつかの質問に対して確信を持って回答している人々ほど自分の子供たちに対して厳しい態度を取る傾向がある.また,親が持っている世界観の信条の内容が,子供に対する態度に影響する.アメリカ人の親は,日本人の親よりも,世界観に関する質問に対してより確信をもって回答しているという文化差があり,この文化差は日米の親の態度の差を説明するのに役立つ.

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© 2010 行動経済学会
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