抄録
喉頭全摘術後の気管孔周囲再発は喉頭癌の治療で最も重篤な再発であり,治療戦略や予後について,Sessonらの腫瘍進展の分類が重要である。われわれは4例の気管孔周囲再発例に対して手術治療を行ったが,Sessonらの分類では3例がType I,1例がType IIIであった。
Type Iの3例に対しては頸部操作で,Type IIIの1例に対しては縦隔内操作を加えた。Type Iの症例は,1例は術後予後良好(術後4年5カ月)で,遠隔転移のため2例の予後は不良であったが,1例は局所制御良好であった。Type IIIの1例は縦隔内で気管と食道を腫瘍と合併切除し,予後良好であった。気管孔周囲再発に対する手術は確実な切除を行い,合併症を予防し安全に手術を行うために,術前画像と内視鏡検査により進展範囲を十分に検討する必要があると考えられた。