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日本気管食道科学会会報
Vol. 61 (2010) No. 6 P 483-492

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http://doi.org/10.2468/jbes.61.483

原著

喉頭・下咽頭癌症例に対するconcurrent chemoradiotherapy (CCRT) により温存された喉頭の機能評価を行った。1998年10月から2003年9月までの期間に切除可能な喉頭・下咽頭扁平上皮癌病期II~IV期で一次治療としてCCRTを施行した32症例を対象とした。この32例中,すべての調査・検査に参加可能であったのは20例であった。喉頭機能の評価方法としては,アンケート調査,GRBAS尺度,最長発声持続時間,声域・話声位の測定,嚥下機能評価基準の栄養摂取方法,および気管切開孔の有無に関して検討した。喉頭・下咽頭癌のCCRT後は,大多数の症例で種々の程度の嗄声が認められ,また声域が狭まる症例があるが最長発声持続時間は75%の症例で正常範囲内であった。一方,1例を除くすべての症例 (97%) で,誤嚥性肺炎の既往なく経口摂取が可能となっていた。喉頭癌症例中2例で気管切開孔が閉鎖できなかったが,大多数の症例で喉頭の呼吸機能は温存されていると考えられた。

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