日本醸造協会誌
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解説
耐塩性乳酸菌Lactobacillus rennini による減塩醤油の変敗
末澤 保彦
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105 巻 (2010) 2 号 p. 69-78

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抄録

減塩醤油は塩分濃度が9%程度であるので,耐塩性乳酸菌の生育によるガス発生変敗が大きな問題となる。従来,減塩醤油の変敗原因菌はホモ乳酸発酵型のLactobacillus属と知られていたが,種までは同定されていなかった。そこで,著者は16S rDNA配列決定法により,Lactobacillus renniniと初めて同定した。さらに,佃煮変敗菌として,ヘテロ乳酸発酵型のL.fructivoransとの比較も行った。従来の微生物検査に耐塩性乳酸菌検査を追加することにより,減塩醤油などの変敗が予知でき,さらに,PCR–DGGE法による製造工程の菌叢解析を行うことにより,変敗菌の有無の予測が期待できることを明らかにした。これらは減塩醤油などの低塩食品の製造に大いに参考となるので,ご一読いただきたい。

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© 2010 公益財団法人 日本醸造協会
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