日本醸造協会誌
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解説
ベトナムの伝統酒に関する比較考察
寺本 祐司
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2013 年 108 巻 8 号 p. 583-590

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抄録

ベトナムの面積は約33万平方キロメートル。南北に,ほぼ北海道から本州の距離に相当する細長い国土を有している。1995年にASEAN加盟後の経済発展が著しく,日本から多くの企業が進出している。一方,南部や北部の平野には水田が多く水牛が草を食んでおり,かつての日本の農村に似た風景が広がっている。これらの農村では必ず米を原料とする蒸留酒が作られている。大都市の店頭でみかける酒類は,ビールと政府系企業が連続式蒸留機を用いて生産する米製ウオッカだが,農家で自家醸造される蒸留酒の生産量はこの米製ウオッカの10倍以上あるといわれている。本稿では,ベトナム南部メコンデルタの伝統酒について解説していただいた。

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© 2013 公益財団法人 日本醸造協会
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