21 巻 (1926) 6 号 p. 7-19
(1) 十七種のRhizopus の生産する酸量は総て不同にして内十二種は「フマル酸」を産し二種は乳酸を産し他の三種は乳酸並に「フマル酸」を産することを知らる
(2) 「フマル酸」を主生産物となす種は更に少量の枸櫞酸林檎酸並に酒石酸のを副生し且っ或る特種のものRhizopus chunkuoensisは琥珀酸の痕跡をも産する如し
(3) 齋藤氏のRh. chingsis は乳酸の外更に「フマル酸」を産するものに屬す
(4) 乳酸は左轄性なり
(5) 副生産物たる「アルコール」の量は養基中に加へたる金屬鹽類の性質により差異を生す (大正十三年十一月五日稿) 終りに本研究の材料たるRhizopus の各種の發見者たる山崎百治氏並に中澤亮治氏が何れも其培養を分與せられたる好意を感謝することを附記す