日本釀造協會雜誌
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醤油火入沂に關する研究
松本 憲次村上 英也
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1941 年 36 巻 3 号 p. 248-240

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抄録

1. 馬鈴薯菌酵素剤 (ビオラーゼ) 及糸状菌酵素剤 (ミヤラーゼ) を醤油火入の際添加したる場合窒量生成は多少減少したるも飴り顯著なる結果を示さす。
1. 醤油火入に當り各種盤類を添加する時は可なりに堂の生成量を低減す,大謄解離度め高き物質程其の効果を認む,硫酸曹達,硫酸加里及盤化苦土の如きは標準のものに比較し三十分の一位の窒量を生したるに過きす, 明馨も相當なる効果を認む。
1. 醤油を稀釋して火入する時は重の絶野量を減少す, 二倍位に稀釋する時は其儘の火入したる際の3%に達せざる量を生するに過ぎす, 二割水に於ても既に孚減する結果を示したり。
1. 浜の成分は風乾物百分中
水分10,39%
粗蛋白質24,83 (純蛋白質10,69%)
還元糖4,33
友分48,53 (食盤を含有す)
次分中主なる無機成分
SO3 6,66% P2O5 24,06% CaO 17,83
Na 10,68 K 8,2
1) 醤油重の成分には60℃位に於て可溶性に變する物質多く. 75℃以上なれは溶解度を漸減す。
1) 醤油重は一部PH=3, -4の黙に於て溶解度を檜すも大艦に於てアルカリ性に向ふに從ひ溶解度を檜大す。
1) 醤油近成分は新醤諸味汁液を添加し4目間内外作用せしむる時は可なり諸味中の酵素により分解せられアミノ態窒素量を増加す。

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